顧客の「購入までの旅」を整えよう。
顧客体験は購入前から始まっている
論文”Branding in the Digital Age”


ハーバード・ビジネス・レビューの戦略マーケティング論文ベスト10の一つ、

マッキンゼーのデイビッド C. エデルマンの「つながり」のブランディングについて。(2010年)

顧客の購入体験を、「旅」に例えた面白いモデルを紹介しています。

 

購買における新モデルの登場

この論文では、2009年に紹介された購買における新しいモデルの見解を説明している。

従来は、顧客が情報を狭めていくような従来の「じょうごモデル」が広く考えられていた。

紹介されている新しいモデルでは、

顧客は商品を購入する際には反復的な「旅をする」として購買のプロセスを検討している。

 

これを、ここでは消費者の購買意思決定の旅(CDJ:Consumer Decision Journey)と呼んでいる。

 

確かに私も先日「ドラム式洗濯機」を購入するため、ネット上で旅をした。

ドラム式がいいのか、縦型+乾燥機がいいのか、ドラム式ではどのメーカーが良いのか、

どのタイプが良いのか、購入する時期は、新型と旧型の違いは、AI機能が必要かどうか、

搬入やリサイクルにかかる費用は、安いお店は・・・。

たくさんの情報を参照しながら、本当に旅をするように、購入を決めたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで大切なことは、最初のひっかかりだけを増やす(TVCMや広告など)ことだけを考えないということ。

購入に至るまでの旅(プロセス)を確実に整備すること、そして情報の統合性がとれるようにしておくこと。

そして、様々な参照されるであろうメディアにもアプローチしておくことなど、

旅を補完することの大切さも読み取れる。

論文で検討された商品は、amazonページとの関連性が高かったことも挙げられていました。

確かにamazonの口コミなども、参照する人が多いです。

 

そして、面白かったのは以下の点。

マッキンゼーの考察によれば、顔用スキンケア製品を買った消費者の60%以上が、

購入後にその製品についてインターネットで調べている。

そして、ブランドとのきずなが十分に強くなれば、

その後は、検討と評価の段階をいっきに飛ばして、享受・支持そして購入の

ロイヤルティ・ループに入ることになる。

確かに消費者は、購入した製品が「正解だった」「よかった」

と思いたいという心理がある。

良い口コミなどを見て、安心するというプロセスもあるのだろう。

商品に満足し、そのブランドのファンになれば、ロイヤルティ・ループに入る。

 

顧客体験は、購入する前から始まっている!

論文では、CDJモデルの実践についての事例もありました。

加えて私がはっと思ったのは以下の点です。

 

ナイキのトレーニングプログラムなどを参照して:

「顧客の関与は、必ずしも購入とともに開始したり終了したりすることがなくなった」

 

ブランドの提供する商品を売ることがスタートなのではなく、

関連するサービスを提供することで、顧客との関与が始まるということ。

 

例えば「ナイキの歩数カウントアプリ」を使い始めた顧客が、

そのブランドに触れているうちに、ナイキのスニーカーを購入する

という流れです。

 

以上、論文レビューでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Branding in the digital age

DC Edelman – Harvard business review, 2010 – academia.edu
より